ブログ八重洲店

2018.4.25

白魚について

いつも瓢喜八重洲店をご利用頂き誠にありがとうございます。

皆様におかれましては益々のご繁栄のこととお慶び申し上げます。

 

待ちに待った春到来です。

これから、歓送迎会やお祝い事などお集まりいただくことも多くなってまいります。

当店名物の出汁しゃぶや、この時期ならではの食材を使った会席などお楽しみ頂けれは幸いでございます。

 

今回は、晩春から初夏の味覚「白魚」について調べてみました。

 

 

漁獲高、産地

シラウオの年間の漁獲高は、1000t前後と少ない。その内、東京の築地市場に入荷するのは150 t前後で、そのおもな産地は福島県、茨城県、青森県、北海道、静岡県が多く、鮮度落ちが早いことからか、宍道湖の名産として知られる島根県産は意外に少ないそうです。

 

産地と漁法

毎年、春に河口で卵から孵化したシラウオは、1年で体長10-15 mの成魚に育ち、春の産卵期を迎えるとサケのように川上までは遡上しないものの、群れをなして河川近くまできて、河口付近の水砂地に産卵します。

ちなみにシラウオは網に掛かるとすぐに死んでしまうほど弱い魚で「おどり食い」も地元でないとなかなか味わえません。今では棲息域の環境が汚染されてしまい、少なくなる一方だそうです。

主要な産地は小川原湖(青森県)、霞ヶ浦(茨城県)、宍道湖(島根県)などで、その漁法は、四つ手網漁や帆引き網漁など、独特の漁法を用います。

生のシラウオは、木製、もしくはプラスチック製の箱に入れた状態で氷蔵で入荷され、入荷量、鮮度のよさ、大小などにより相場は変わります。なお、釜揚げで売られているものは大半が中国産です。

 

シロウオ

漢字で「素魚」と表記するシロウオは、北陸ではイサダ、北九州ではシライオとも言いますが、大きさや産卵のために遡上する生態などがシラウオとよく似ていることから、両者はよく混同され関西をはじめとしてシラウオと呼ぶ地方が多いそうです。

シロウオはハゼの仲間で、5㎝前後に育ちます。シロウオはハゼのように底石に貼りつくことはあまりありませんが、腹ビレは吸盤状になっています。北海道の函館から九州にかけての河口近くの海の藻場に棲息し、春の産卵の時季に河川に遡上します。

産卵がはじまるのは、河川の水温が、海水とほぼ同じ、7℃以上になるころ(例えば、福岡では2月中旬のころ、東北地方では5月ごろ)。

毎年のように、その時季の大潮を利用して、干潮域(海の潮の干満によって水深が変わる場所のこと)の上限付近までさかのぼり、塩気のない淡水の砂地に産卵します。雌は産卵するとまもなく死んでしまいますが、雄は巣の中で卵が外敵に食べられないように見守り、孵化するのを見届けてから一生を終えます。

生きている時は、体全体が薄い色をしていて透明感があり、体の割合に大きな浮き袋が透けて見えます。死ぬと白濁した状態になります。シロウオはシラウオ以上に鮮度落ちが早く死んでしまうと急速に味が悪くなるため、鮮度には特に注意する必要があるのです。

6月の遡上時季が旬で、北海道以南の各地で獲れますが、主産地は九州です。その中でも、福岡市の室見川の踊り食いは、特に有名です。

季節になると酸素を注入したビニール袋の中に入れて活かした状態のシロウオが、関酉や関東の市場にも入荷します。

その名を馳せたのは、かつて徳川家康に同地で獲れたシラウオを献上したことにはじまります。そのころは、江戸に春を告げる魚でした。

 

旬と目利き

体が小さく柔らかいだけに鮮度落ちが早く、かつ味の劣化も早いのです。

目利きの基準は、まず脳や内臓が透けて見えるほどの透明感があり体にピンと張りのあるものがよく、白く濁っているものは避けること。

また、黒い目をしているものがよいです。

シラウオの旬は、2月下旬から5月上旬にかけてで、産卵のための遡上時季と重なります。四つ手網という名の網ですくい獲るその漁法は、

春の風物詩として、よく紹介されています。

 

 

 

今月の季節会席のお椀でございます。

筏白魚と玉子豆腐の清し仕立てです。

木の芽の香りを添えて、春から新緑に移り変わる季節の食材を是非御賞味下さいませ。

 

 

瓢喜八重洲店、従業員一同、心よりお待ち申しております。

 

料理長 輿石 修

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