ブログ八重洲店

2017.9.16

いくらの作り方と美味しい食べ方

暑さ寒さも彼岸までと申しますが、まだまだ暑い日が続いていますね。
この時期は夏の疲れが出やすく体調を崩しがちですので、皆さまどうぞお気を付け下さいませ。

 

 

さて、本日は「いくら」について少々お話したいと思います。

 

「いくら」といえば皆さまご存知鮭の卵を醤油

漬けや塩漬けにしたものですが、

その作り方はご存知でしょうか?

 

いくらを作るには、主に4つの工程があります。

 

 

1、 筋子をほぐす
2、 洗う
3、 水を切る
4、 漬ける

 

 

たったこれだけです。
実はご家庭でも簡単に作れるんです。
一つずつ簡単に説明しますと、

 

 

【1、 筋子をほぐす】
ここが最初にして最も重要なポイントです。
筋子を覆っている筋を取り、バラバラにほぐす必要があります。
鮭の卵は真水に漬けてしまうと表皮が固くなってしまうので、ぬるま湯でほぐします。
ぬるま湯ってどのくらい?と思われるでしょうが、温度にして約40~50℃です。
ぎりぎり手を入れられるぐらいの温度ですね。
この中で温度が冷めないようにほぐしては新しいぬるま湯を足し、またほぐしを繰り返しながら

筋を取っていきます。
こちらは箸などでも可能なのですが、思いのほかスルスルと筋が取れて気持ち良いので、

もしご家庭で試されるときは是非手で試して下さい。

 

 

【2、 洗う】
ほぐした筋子を洗います。
ほぐした筋子をボウル等に入れ、数回洗います。
こうすることによって破れた皮などが浮いてくるのでこれらを取り除きます。

 

 

【3、 水を切る】
洗い終わった筋子をザル等にあけ、水を切ります。
この時にはもう宝石のように綺麗なイクラが姿を見せます。

 

 

【4、 漬ける】
あとはこのほぐれて水気を切った筋子を漬けこむだけです。

 

 

 

 

塩漬けにする場合でしたら、塩と臭み取りの為の酒を少々、これで一晩漬けこみます。
醤油漬けの場合は醤油、味醂、酒で味つけした合わせ調味料を作り、こちらに漬けこむだけです。

詳しい割合などは企業秘密とさせていただきますが、皆さまのお好みの味で自家製のイクラを

作ってみてはいかがでしょうか?

 

 

ちなみに当店では私自家製のイクラを醤油漬けにし、そのまま前菜に使用したり、

いくらご飯として締めのお食事などに提供させていただいております。
少し甘めの調味料に漬け込んだ新いくらの醤油漬け、イクラだけにいくらでも食べられる仕様に

仕上げておりますので、是非とも当店にてお試し下さいませ。

 

 

 

 

 

 

さて、ここで少し余談なのですが、このイクラ。実はロシア語が語源なのです。
ただし、ロシア語のイクラは鮭に限らず魚卵全般を指し、

まだ日本にイクラと筋子を分ける名称がなかったころにロシア人がイクラを見て、イクラと呼んだことをきっかけにイクラと呼ぶようになったと言われています。
なにごともきっかけは些細な事だったりしますね。

 

 

さらにこのイクラ、英語では「salmon roe」と言うのですが、こちらは直訳すると鮭の無精卵というような意味でして、正直料理名としては少し考えてしまう所です。。
キャビアを「black caviar」と呼んだりするように、

ちょっと気取ってイクラのことは「red caviar」と呼ぶのも粋なのかなと考えたりもしています。

 

 

とは言いましても実はこのイクラ、海外ではあまり需要がなく、語源となっているロシアでさえ

自分たちでイクラを作るより日本に送るほうが多いのです。
しかし、この数年で和食の海外進出の急増や海外での和食ブームのおかげで需要が増え、

日本に来る旅行者の方も増えてきているので、そういった方達にもしっかりと和食を楽しんでいただくためにも、こういったことも含めしっかりと勉強し、ご満足いただけるよう努めていきたいと思います。

 

 

 

長くなってしまいましたが、今月も旬の食材を揃え、

皆さまのご来店をスタッフ一同心よりお待ちしておりますので、

ご贔屓の程よろしくお願い致します。

 

 

瓢嘻 八重洲店  料理長 大宅 康平

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