ブログ銀座店

2017.11.16

ふぞろいの牛蒡が美味しい

 

天高く馬肥ゆる秋と申します、過ごしやすい季節となって参りました。

皆様如何お過ごしでしょうか?

今回は牛蒡にスポットをあてていきます。

 

・不ぞろいがうまい!

 

牛蒡の収穫ですが、土に畝(うね)が副模様を刻んでいます。葉が枯れていて、どこに牛蒡があるのか素人目には非常にわかり難いそうです。地表に顔を近づけることで枯れた茎が規則正しく並んでいることが認識できる程度です。(この下に牛蒡の根が伸びているそうです。)

ロボットの手先のような掘り取り機で赤土をざっくり掘り起こし、そのあと鍬で傷をつけないように1本ずつ掘り出していきます。直径が5センチもある牛蒡もあれば、2センチほどの牛蒡もあり、長さも30センチ~1メートルに近いもの、様々な牛蒡があり、表面がごつごつして、少しまがっている牛蒡もあります。

牛蒡の育つ土壌は粘土質の為、すらりとは伸びないそうです。苦労してじっくり育つので身が緻密になり、風味も豊かになります。見かけはごつく不恰好ですが、味の深い牛蒡となるのです。(見かけで判断しては駄目ですね!)

又牛蒡は、へそ曲がりなようで、連作を嫌うことが特徴ともいえます。色々な野菜と輪作しなければ美味しい牛蒡は作れません。(同じ畑では、2~3年後でないと作れないそうです)農家の方々に感謝です。

 

・牛蒡の原産地と来歴

 

原産地は中国東北部からヨーロッパにかけてで、縄文時代に日本に伝わったそうです。外国産の植物で、日本で作物化された唯一の例とされます。中国では野生のものを薬用や救荒植物として利用していたそうですが、野菜としての利用はなく、現在も「根菜」扱いしているのは、日本だけだそうです。

 

・特徴と種類

ごぼうは短根種と長根種に大別されます。代表的な長根種が滝野川で、現在の東京都北区滝野川付近で栽培された。直径3センチ前後、長さ1メートル以上になったそうで、滝野川から多くの品種が分化しているそうです。

関東地方は耕地が深いので、長根種が多く、関西では一般的に耕地が浅いため、短根種が目立って栽培されています。

短根種として知られるのは、千葉の大浦ごぼう、山口の萩ごぼうなどが上げられます。

江戸時代から栽培されていますが、現在その量はあまり多くはありません。京都の堀川ごぼうは、栽培過程で一度掘りおこしてから、再び植えつける特殊な栽培法方で知られています。太くて根が空洞になり、数本に枝分かれした特殊な形です。空洞に肉や野菜を詰めて調理します。

 

・牛蒡の下ごしらえ

皮部分によい香りがあるので、むかずに表面をたわしや庖丁の峰でこそぐ程度にする。

あくが強く、切り口が酸化して変色するので、すぐに水又は酢水につける。

ただし酢水に15分以上つけると固くなり、風味も損なわれる。水なら1時間以上漬けてもよいが水を変えると固くなる。

 

・牛蒡の栄養

ビタミン類は少ないですが(ビタミンA・Cともにほとんど0)ミネラル類は比較的豊富。

血圧上昇を抑えるカリウム、貧血を予防する鉄、カルシウムとともに骨の合成を助けるマグネシウム、味覚や嗅覚の働きを助ける亜鉛などのミネラルに富んでいます。

又牛蒡は炭水化物が多い野菜でもあります。炭水化物はエネルギー源となる糖質と消化・吸収されない食物繊維に分けることができます。

牛蒡の栄養の特徴はなんといっても食物繊維の多さにあるといえるでしょう。

可食部100g中に5.7gの食物繊維を含んでいます。

牛蒡には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を豊富に含んでいるので、糖尿病予防、肥満予防、大腸がん予防、コレステロール値上昇予防、さまざまな機序により、生活習慣病を予防してくれる、すごい食材なのです。

 

・あとがき

今回は牛蒡のご紹介となりました。

きんぴらごぼうや柳川鍋、豚汁など、主役として使われることはあまり多くないかもしれませんが、牛蒡ではないと楽しめない香りや食感、味があり、さらに栄養も豊富です。

自分が気に入る牛蒡料理を作ってみてはいかがでしょうか?

次回もお楽しみに!

 

瓢喜銀座本店  松本

 

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