ブログ赤坂店

2017.1.23

精進料理に学ぶこと

精進料理と言うと、肉や魚を使用していないお料理を思い浮かべるかもしれません。しかし、精進料理では他にもさまざまな決まりごとが厳しく定められているのです。

本日は、「精進料理」についてお話させていただきたいと思います。

精進料理について

精進料理
「精進料理」という言葉はみなさんよく存知だと思いますが、その歴史や決まり事などと言った具体的なことについては、なかなか知る機会がないかもしれないですね。

精進料理の「精進」という言葉は、1つの事に精神を集中して励む事・一生懸命努力する、という意味を持っています。
精進料理というと、一般的には修業中のお坊さんの食事というイメージがあるかと思います。しかし、実際に精進料理はもっと奥が深く単なる菜食主義とは異なって、仏教の教えである殺生や命の尊さについて深く考えるためのお料理なのです。

そもそも、精進料理が日本へ伝わったのは6世紀頃たっだそうです。それ以前の日本では、神道の信仰が盛んであったことによって、肉や魚を使用しない「潔斎」が一部の人々の間に浸透していたと言われています。
この「潔斎」は、精進料理とよく似たものであったため、精進料理が日本へ伝来された当時の人々は、抵抗なく受け入れることができ、さらにそれを広めていったのだとされています。

そして、平安時代になると天台宗や真言宗がおこります。その当時の寺院の食事では精進料理が取り入れられ、その形式や作法が作られ始めたとされています。
以前は1日2食が普通であった食生活でしたが、中国からの影響を受けてこの頃になると次第に3食文化が広まったのだそうです。

鎌倉時代には、さらに発展を遂げていた仏教が庶民の間にも浸透し、それと同時に精進料理もだんだん広まっていきました。

精進料理を食べるということ

精進料理
精進料理は山菜、野菜、根菜、海草果実、乾燥に加えて、植物性加工品などといった動物性以外のもので調理したお料理です。
ですので、日本の四季とともに美味しく健康的に食べられるものとしても知られています。
特に、現代でも多くの人に好まれている胡麻豆腐は、代表的な精進料理の一つです。
精進料理は、高野山をはじめとして、奈良や和歌山、京都の禅寺の昼食もしくは、宿坊での食事によく出てくるものですが、お土産としても人気があり、高野山や道の駅の売店などでも購入することができるのだそうです。

精進料理の調理法は、生、煮る、焼く、揚げる、蒸すといった五つの調理を用いる必要があります。また、味付けに関しても、甘い、辛い、すっぱい、苦い、塩辛いといった五つの味付けをしなければならないのです。

さらに、、赤、白、緑、黄、黒の五つの色を使ったメニューにする必要や、使用する素材は余すことなく使用しなければならないなどと、厳しく細かい決まりが数多くあるのです。

全てのものにはいのちがあり、私たち人間はそれらのいのちを奪わなければ命をつなぐことのできないことを、精進料理を通して改めて実感させられます

 

全てのものに感謝する気持ちを忘れることなく、最高のおもてなしが出来るようこれからも私は「精進」していきたいと思います。

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